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判例の表記は判例集の略称と巻数、ページ数をチェックすればOK

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photo by Julie70

先日のブログ投稿で判例の記法について以下のように書きました。

最近、以下のブログを読んで知ったのですが、A v. Bだと、Aが原告、Bが被告の事件を表すそうです。あと、査定系の事件の場合は、In re Xなどと書くそうです。

 プレアンブルは発明を限定しないか?(2) - gostep's blog

 

今日、より詳しい見方を調べたのでまとめました。

まず略記については特許なレシピWikiに解説がありました。

判例の表記

「原告(上訴人) v. 被告」の順番で記載される。判例の表記では以下の略記号が使用される。

U.S.
U.S. Supreme Court Reports(米国最高裁判例集)
S. Ct.
U.S. Supreme Court Reporter(民間の米国最高裁判例集)
F.
Federal Reporter(連邦控訴裁判所判例集)
第2集(2d Series)は F. 2d 、第3集(3d Series)は F. 3d と表記される。
F. Supp.
Federal Supplement(連邦地方裁判所判例集)
第2集(2d Series)は F. Supp. 2d と表記される。
USPQ
United States Patents Quarterly(知的財産権判例集)
第2集(2d Series)は USPQ. 2d と表記される。
CAFC
Court of Appeals for the Federal Circuit(連邦巡回控訴裁判所
CCPA
Court of Customs and Patent Appeals(関税特許控訴裁判所)
Ex parte
審判部が下した審決を意味する。
In re
審決取消訴訟に対するCAFCが下した判決を意味する。

 

また、判例の引用では数字が記載されています。この数字については「判例のCitationについて - 米国知的財産権(特許、意匠、商標、著作権、トレードシーク、訴訟) - Yahoo!ブログ」に解説がありました。

Citationが、「265 U.S. 274」でしたら、United State Reportsという判例集の第265巻の274頁にこのCitationの判例が載っていることを意味します。

 

これらを踏まえると、例えば、In re Hutchison, 69 USPQ 138だと、Hutchisonによる審決取消訴訟に対してCAFCが下した判決審決のことを意味しているよです。そしてその解説が、United States Patents Quarterly(知的財産権判例集)の69巻の138ページに記載されているのでしょう。なるほど納得です。

 

しかし判例の引用表記についてわかったのですが、その判例の内容を調べるにはどうすればよいんでしょう?

 

判例集を買えばよいのはもちろんですが、amazonでみると10万円くらいします。

ネットで原文が無料で公開したりしていないんですかね??