先日のブログ投稿で判例の記法について以下のように書きました。
最近、以下のブログを読んで知ったのですが、A v. Bだと、Aが原告、Bが被告の事件を表すそうです。あと、査定系の事件の場合は、In re Xなどと書くそうです。
プレアンブルは発明を限定しないか?(2) - gostep's blog
今日、より詳しい見方を調べたのでまとめました。
まず略記については特許なレシピWikiに解説がありました。
判例の表記 †
「原告(上訴人) v. 被告」の順番で記載される。判例の表記では以下の略記号が使用される。
- U.S.
- U.S. Supreme Court Reports(米国最高裁判例集)
- S. Ct.
- U.S. Supreme Court Reporter(民間の米国最高裁判例集)
- F.
- Federal Reporter(連邦控訴裁判所判例集)
第2集(2d Series)は F. 2d 、第3集(3d Series)は F. 3d と表記される。- F. Supp.
- Federal Supplement(連邦地方裁判所判例集)
第2集(2d Series)は F. Supp. 2d と表記される。- USPQ
- United States Patents Quarterly(知的財産権判例集)
第2集(2d Series)は USPQ. 2d と表記される。- CAFC
- Court of Appeals for the Federal Circuit(連邦巡回控訴裁判所)
- CCPA
- Court of Customs and Patent Appeals(関税特許控訴裁判所)
- Ex parte
- 審判部が下した審決を意味する。
- In re
- 審決取消訴訟に対するCAFCが下した判決を意味する。
また、判例の引用では数字が記載されています。この数字については「判例のCitationについて - 米国知的財産権(特許、意匠、商標、著作権、トレードシーク、訴訟) - Yahoo!ブログ」に解説がありました。
Citationが、「265 U.S. 274」でしたら、United State Reportsという判例集の第265巻の274頁にこのCitationの判例が載っていることを意味します。
これらを踏まえると、例えば、In re Hutchison, 69 USPQ 138だと、Hutchisonによる審決取消訴訟に対してCAFCが下した判決審決のことを意味しているよです。そしてその解説が、United States Patents Quarterly(知的財産権判例集)の69巻の138ページに記載されているのでしょう。なるほど納得です。
しかし判例の引用表記についてわかったのですが、その判例の内容を調べるにはどうすればよいんでしょう?
判例集を買えばよいのはもちろんですが、amazonでみると10万円くらいします。
ネットで原文が無料で公開したりしていないんですかね??
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