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ご当地アイドルは仕事ではなくて趣味

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photo by floodllama

 

ご当地アイドルの募集ポスター

私の地元にはご当地アイドルグループがいます。

実はきちんと見たことはないのですが、メンバーたちが地方のイベントで踊ったり歌ったりしているようです。

街を歩いていると、そのグループの第三期生募集のポスターが貼られていました。

 

何気なく見てみると、興味深い記載を発見。

オーディションに応募する条件として、メンバーに選ばれた場合「月に2万円強必要な」レッスンの受講が義務付けられていました。

 

ご当地アイドルは仕事ではなく趣味

アイドルメンバーになればレッスンを受けることは職業柄必須でしょう。

私の感覚としては仕事上必要なレッスンである以上、メンバーはタダで受けられる類のものだと思っていました。

企業でも新人向けに社員研修はよく行われますが、その費用を社員に請求することはあまりないですし、あっても入社したくない気がします。

 

そうすると、ご当地アイドルとは、お給料をもらう仕事と言うよりはメンバーがお金を出して活動に参加させてもらう趣味に近いものなのかもしれません。

 

ダンスや歌の教室へ受講生を募集するビジネスとして、ご当地アイドルを運営している気もしてきます。

そんな待遇でも、アイドルに憧れる子供はオーディションに募集するんでしょうね。

 

子供・若者が憧れる仕事は待遇が低い

上のご当地アイドルは別にグループメンバーもそれで生計をたてようとしているわけではないでしょうし、待遇が低くて問題はありません。

 

ただ実際に生活の糧にすべき仕事でも、子供や若者が憧れる職業って待遇が低いものが多いそうです。

例えば、花屋、美容師、CA、アニメータ、声優、パティシエ、旅行業界などなど。

 

待遇が低くて働いている人がやめたとしても、その仕事に憧れをもつ若者が仕事を求めて大量にやってくるので待遇を上げる必要もありません。また参入者が多い結果、過当競争になってしまい待遇をあげてもらえる余裕自体がないのかもしれません。

 

例えば美容院なんてコンビニの4倍も店舗数があるとか。

 


過当競争の美容院業界。増税後も「料金据え置き」は苦渋の決断 | 日刊SPA!

 

仕事を選ぶ基準

仕事を選ぶ基準は人それぞれです。

憧れで選ぶのもひとつのあり方だと思います。

ただ私としては、「待遇で仕事を選ぶ」ことをもっと肯定的に捉えられる雰囲気ができたほうがよいと思います。

 

基本的に子供や若者のうちに知ることができる仕事、職種なんてごく僅かです。

たいがいの人は、子供のころ想像もつかなかった仕事につくはずです。

よく知らない仕事を選ぶのは難しいですから、待遇を基準に選択するのは労働者としてごく自然だと思うんですよ。

無理して子供の頃からの夢とか、持ったり叶えようとしなくたってよいんじゃないかなぁと大人になって思います。

 

女子高生がローカルアイドルとして活躍する話。

ほのぼのしています。

 

軋む社会---教育・仕事・若者の現在 (河出文庫)

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