知財
弁理士の研修で、「交渉学を学ぶ価値」という一色正彦客員教授の講義を受けたので、学んだことをまとめてみました。 交渉学はロバーフィッシャーが権威。彼は戦争の経験があって、国家間の紛争を交渉で解決することを念頭に研究した。Win-winアプローチはこ…
知財検定の1級のブランド専門部門については本屋で売られるような過去問解説集がありません。 受験の準備にあたって、公式Webサイトで好評されている第42回知的財産管理技能士検定1級実技試験ブランド専門業務の過去問題集をといたので、解説メモを残し…
特許には利用発明という概念があるが、この説明は難しい。 利用発明について簡単に言うと、次の通り。椅子の発明(以下、被利用発明)が先にあった場合、その椅子に背もたれをつけることを新たに思いつくと背もたれ付きの椅子は利用発明となる。 それぞれの…
〈リコー事件とは〉 リコーが販売したプリンタ用の使用済みカートリッジを回収して中身(トナー)を再充填した上で販売していたリサイクル業者がリコーに特許権の侵害であるとして訴えられたのがリコー事件。 これに対してリコーは不正競争防止法に違反して…
商標法において不使用取消審判で取消を免れるための使用が商標的である必要があるか、というのは論点の一つ。 使用していればそれが商標的な使用でなくても取り消しを免れる、という考え方はおおよそ次のような感じ。 商標的使用に該当するかどうかというの…
特許侵害の損害 広く認め 3億9000万円余の賠償命じる 知財高裁 | NHK マッサージ機器の大手同士が争っていた特許侵害訴訟で四億円弱の損害賠償金が認められたというお話。近年は比較的、高額の損害賠償が認められることが多くなってきました。日本でも特許の…
知財部員として知財業界に10年以上いながら特許出願を依頼する事務所を探したことがありません。依頼する事務所が既に決められて固定化しています。 したがって以下は実体験ではなく机上の空論なのですが、これまで全く特許の申請(特許出願)をしたことのな…
“偽物” もう許さない 日本ブランド守る最新技術 | NHK | ビジネス特集 偽造品に苦しんでいる企業の実態と、新たな対策技術に関するお話です。海外における商標登録の必要性も述べられていました。 面白かったのは、二酸化ケイ素の粉末によって、真正品を証明…
知財活用、経営者が連携 旭化成やキヤノンが推進組織: 日本経済新聞 経営者が知財活用を図る組織を作ったとの話。知財関係者ではなく経営層が参加する組織なのが珍しいとのことです。内閣府や特許庁のような行政や大学、金融機関も組織に入っているので結構…
リチウムイオン二次電池関連技術の特許総合力ランキングで日本・米国・欧州全てにおいて1位を獲得 | ニュース | 東芝 パテント・リザルト社の調査によると、「リチウムイオン二次電池 酸化物系負極 関連技術」について、日米欧の3拠点の特許の総合力におい…
現役裁判官に聞く 新たな裁判所「ビジネス・コート」の狙いとは?|テレ東BIZ(テレビ東京ビジネスオンデマンド) 先日もブログを書いたビジネスコート(ビジネス裁判所)の話。 単に引っ越しする程度かと思っていましたが、裁判手続きのデジタル化を図って…
<W解説>石川県の高級ブドウ「ルビーロマン」は韓国で商標登録できるか?│韓国社会・文化│wowKorea(ワウコリア) 石川県が開発した高級ぶどうのルビーロマンが韓国に流出していて第三者に商標登録までされてしまった、という話。 今になっていろいろ対応して…
ビジネス訴訟などの専門裁判所「ビジネス・コート」全国初開設 | NHK ビジネス関係の訴訟に特化したビジネスコートが中目黒にできて、知財高裁もそちらに移転するというお話。高裁だけでなく地裁の知財部も移転するし、他にも地裁の商事部と倒産部が移転する…
【知財ビジネス】特許情報開示、企業と投資家結ぶ弁理士 - イザ! 特許情報の評価なんかを主業務とする弁理士が増えているとのこと。この手の仕事は法律で定められた弁理士の独占業務ではないので弁理士であることのメリットをどうやって提示すれば良いのか…
TX運行会社の著作権侵害を認定 本紙記事をスキャンして無断で社内ネットワークに掲載 東京地裁判決:東京新聞 TOKYO Web 東京新聞の記事を500本以上コピーして15年にも渡ってイントラネットで共有していたことから、つくばエクスプレスの会社が訴えられて損…
商標出願急増の裏にAmazon 知財制度の啓発効果: 日本経済新聞 アマゾンにブランド登録(アマゾンブランドレジストリー)をする要件として特許庁への商標登録を求められている結果、商標出願が伸びているみたいです。 法人だけでなくアマゾン上でビジネスして…
最近、ツイッターの特許業界の界隈で、日本語の作文技術という本が話題になっていました。特許は言葉で技術概念を日本語で説明する仕事なので、日本語技術の向上が求められます。上記の本は一般に著名なだけでなく、特許業界でも新人などに一読を勧められる…
弁理士の試験も合格し、実務修習も無事に終えたので積読状態だった知財の本を読み進めています。 その中の一冊が茶園成樹先生が編者になっている商標法第2版。 商標法 第2版 有斐閣 Amazon 大阪大学に在籍されている先生方の共著です。著者の研究結果を開示…
知財の紹介をします。今回は知財権のひとつである商標法の裁判例である、国際自由学園事件について取り上げたいと思います。 裁判では、国際自由学園という登録商標が問題とされました。これは、知識等の教授などを指定役務とする商標です。つまり国際自由学…
弁理士試験に合格しても、すぐに弁理士試験に登録できるわけではなく、弁理士実務修習という弁理士の実務についての学習会に参加しないといけません。 この弁理士実務修習は、受講生の人数がそこまで多くないこともあって(※)か、受講生の体験談がそこまで…
弁理士試験も3次試験(口述式試験)まで無事終わり、合格可能性が比較的高まってきたので、弁理士受験生になる方向けに経験談をまとめたいと思います。 (※追記:この記事を書いたあと無事に合格しました) 今回はタイトルにあるように予備校の体験記を書き…
商標の無効や取消審判のときには、除斥期間を経過していないかきちんと確認しないといけませんね。 あとは無効のときには両時判断に注意。出題時に無効の理由が生じていたかどうか気にしないといけないので。 意匠の場合の出願形態として、全体、部分、部品…
今日は、弁理士試験の論文の話。 タイトルそのままですが、商標の拒絶理由の検討の際には、両時判断に注意。該当の拒絶理由では、出願時に拒絶理由に該当していた(4条3項)と書く。 パリ優先権を主張する出願では29の2の他の出願に関して、パリ4条B…
前提 問題で聞かれていることにこたえる 複数の法域 海外、在外者と書かれていたら、特許(意匠、商標)管理人の選任について検討する。 間接侵害、均等論、並行輸入、消尽、並行輸入の話を書くときには、まずは原則論(直接侵害)について記載する。(直接…
特実と意匠に引き続いて、2000年の弁理士短答試験の商標の振り返り(復習)です。 gostep.hatenablog.com gostep.hatenablog.com 間違えた問題は以下です。 ■商標法の問2 枝1と枝3で迷って、間違った枝3を選んでしまいました。 枝3を正しいものとし…
特許・実用新案に引き続いて令和2年、弁理士短答式試験の意匠の間違えた問題を振り返ります。 法改正について要注意という感じでしたね。 gostep.hatenablog.com ■意匠の問4 枝1と枝3で迷って、誤答である枝1を選んでしまいました。 枝1は、意匠法6条…
試験終わったあとも興奮していて、なかなか眠れないので、令和2年の弁理士短答式試験の特許・実用新案の問題のうち間違えたところを振り返ることにします。 難しかったのは、問18で、48条の8第8項の法定通常実施権を問われていたことかな、と思います…
今日は令和2年(2020年)の弁理士試験の一次試験(短答式試験、マークシート式試験)を受けてきました。 正直、過去問を解いているときよりも難しく感じました。特に試験開始直後は、緊張のあまり特実で長文問題が頭に入りませんでした(解いているとき…
いま、弁理士試験の勉強をします。ただ、今のうちから、合格後のスキルアッププランについても思いつくものを書き出して考えてみたいと思います。 特許以外の知財領域を学ぶ 実務では特許を担当しているので、意匠や商標、著作権についてももっと知りたいと…
弁理士試験の勉強時間が足りないことが気になっていたので、「ケータイ弁理士」を携帯することにしました。新書サイズなので予備校のテキストや問題集と違って持ち運びしやすく、隙間時間に勉強しやすいです。 そういえば、TOEICの点数が大きく伸びた時も新…