特許法。未成年者等が手続きをすることの制限(特許法7条、16条)
特許法の勉強です。
今日は、未成年者、成年被後見人等が手続きをすることの制限などについてまとめました。具体的には7条、16条になります。
2 被保佐人が手続をするには、保佐人の同意を得なければならない。3 法定代理人が手続をするには、後見監督人があるときは、その同意を得なければならない。
2 代理権がない者がした手続は、手続をする能力がある本人又は法定代理人が追認することができる。
用語解説
■成年被後見人。
精神上の障害により判断能力を欠くとして、家庭裁判所から後見開始の審判を受けた人。本人の代理として成年後見人が財産管理などを行う。(コトバンク)
■未成年者が独立して法律行為をすることができるとき
たとえば、婚姻をしたとき。
通常未成年者については親権者又は後見人、成年被後見人については成年後見人。(青本)
■被保佐人
精神上の障害により判断能力が著しく不十分な状況であるとして家庭裁判所の保佐開始の審判を受けた者。(コトバンク)
■後見監督人
後見人の事務執行を監督する者をいう。必ずおかなければならないものではない。(コトバンク)
手続きの制限
(1)手続きできない
・(a)未成年者(独立して法律行為をすることができる者を除く)
・(b)成年被後見人
(2)同意が必要
・(c)被保佐人
・(d)法定代理人(後見監督人がいる場合)
※(2)の例外
以下についての手続き
・(i)特許異議の申立て
・(ii)相手方が請求した審判
・(iii)相手方が請求した再審
(参考)手続きできる者
・未成年者のうち、独立して法律行為をすることができる者
・法定代理人(後見監督人がいない場合)
手続きの追認ができる者
■(a)&(b)の場合:法定代理人か、手続をする能力を取得した本人
■(c)の場合:保佐人の同意を得た被保佐人
■(d)の場合:後見監督人の同意を得た法定代理人か、手続をする能力を取得した本人
■代理権がない者の場合:法定代理人か、手続をする能力を取得した本人
ただし、18条または133条の規定による却下処分が下された後は、追認はできなくなります。(青本)
第十八条 特許庁長官は、第十七条第三項の規定により手続の補正をすべきことを命じた者が同項の規定により指定した期間内にその補正をしないとき、又は特許権の設定の登録を受ける者が第百八条第一項に規定する期間内に特許料を納付しないときは、その手続を却下することができる。2 特許庁長官は、第十七条第三項の規定により第百九十五条第三項の規定による手数料の納付をすべきことを命じた特許出願人が第十七条第三項の規定により指定した期間内にその手数料の納付をしないときは、当該特許出願を却下することができる。
第百三十三条 審判長は、請求書が第百三十一条の規定に違反しているときは、請求人に対し、相当の期間を指定して、請求書について補正をすべきことを命じなければならない。2 審判長は、前項に規定する場合を除き、審判事件に係る手続について、次の各号の一に該当するときは、相当の期間を指定して、その補正をすべきことを命ずることができる。一 手続が第七条第一項から第三項まで又は第九条の規定に違反しているとき。