雑記・英語ときどき知財の弁理士ブログ

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AはBよりCの近くに位置する、は要注意フレーズで2通りの解釈がある

特許の世界では、物同士の配置関係を文章で規定しないといけない場面があるが以下のフレーズは要注意と言われている。

 

AはBよりCの近くに位置する

 

なぜならこれは以下の2つの解釈があるから

 

(1)Cに対して、AのほうがBよりも近くに位置する

 

(2)AはBに対するよりもCに対して近くに位置する

 

(1)と(2)は比較する距離が異なる。

よりわかりやすくするために

 

(1)AからCまでの距離はBからCまでの距離より短い

 

(2)AからCまでの距離はAからBまでの距離よりも短い

 

と表現することもある。

 

あと要注意フレーズとしては

 

AはBの右側に位置する

 

がある。これも以下の可能性がある

 

(1)AはBの右部に位置する

 

(2)AはBよりも右に位置する

 

(1)だとAはBの内部にあるか、少なくともBに接しているが、(2)だとAはBの外部にある。

 

なお(1)と(2)の両方を含めたければ、

 

Bの中心に対してAは右に位置する

 

などと言うことはできそう。ただ(1)と(2)の両方を含みうる表現であることは、念の為説明しておくと良いかもしれない。

 

更にいうとBが球形などの対象的な形状でない限り、Bの中心がどこかの定義も必要かもしれない。

 

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